ややお見合い的飲み会
建築関係のお仕事をされている宮崎の本家のS兄上(私のまたいとこ)と、宮崎家を建築してくださったO建築設計工房さんのもとで修行されているA子さんを、一応お見合いというカタチで合わせることになり、先日ラソネさんにて“ややお見合い的飲み会”が行われました。
参加メンバーは、OさんとA子さん、宮崎夫妻と本家のSさんと私です。
Sさんには私が小さかった頃、よく遊んでもらった記憶があります。大変お優しい方です。社長はSさんを可愛がるあまり、よくいつもの説法を説いています。御気の毒な話です。
A子さんはモナリザに似ておられる女性です。ウエーブのかかった栗色の髪の毛に、腰の辺りで組んだ白い手がねぇ、ほんとにねー…ウフフ…。微笑んだときの口元とかも似ています。まだ22歳とお若いですが、精神的な成熟感を醸し出してらっしゃいます。私もあんな大人っぽい22歳になれるかしら…。
そしてA子さんの本名はですね、昭和時代の格調高き女優さんの芸名のようなね、気品と知性の漂うお名前なのです。かっこいい!
Oさんは、一見(私のイメージでは)テディーベアのような方ですが、中に熱く燃え盛る情熱を持ってられます。まさに芸術家です。
そんな、情熱を常に外に発散していないと爆発してしまいそうな人が造るのは、物言わぬ建築物・・・。うーん、なんとも味わい深いギャップだ。ただの箱ともなりかねない家に命を吹き込むには、あの情熱はきっと必要不可欠なのでしょう。
社長とOさんとは昔、某画廊にて同時に個展をやっていた事がきっかけで知り合ったそうです。それでガツガツと語りこむうちになんかお友達になったそうです。
2人の会話、凄まじいというか、勢いだけで喋ってるというか…(失礼)見てると面白いです。噛み合ってるのか、噛み合ってないのか…いや、噛み合ってないのでしょう。
先程も書いたとおり、Oさんには我が家の改築も手掛けてもらいました。その際のエピソードで、宮崎家に語り継がれ(?)ているものがあります。
仏間の隣の縁側のに付いているドア(開けるとトイレへと通じる廊下が伸びてる)を塞ぐ事になったとき、おばあちゃんがそれについて反対したそうです。
Oさんが何故か問うとおばあちゃんは…「なんか騒ぎがあったとき困るから」。
それについてOさんが「騒ぎって一体なんですか」と問うと…「例えば葬式があったときとか…」。
更にOさんが「誰の葬式ですか」と問うと…「まぁ、順番的にいって自分が…」。
すかさずOさんが「なんで困るんですが」と問うと…「そのまま仏間からトイレに向かうと、食卓の上の散らかってるのが丸見えで、お坊さんとかお客さんとかに見られるのが恥ずかしいから…」。
するとOさんは臆することなく一言。
「え、でもその時おばあちゃんこの家に居ないんでしょ?なら問題ないんじゃないですか。」
「・・・」
こんな落語みたいな会話の末に、結局我が家の縁側の戸は塞がれました。
で、気になる「縁側のドアをOさんが塞ぎたかった理由」ですが、実はそこがまだ明かされていないのですが…
まぁOさん曰く、「快適で済みやすい家というものが、本当に良い家とは言えない」との事で、そこら辺の哲学的な理由によるものだと思います。
Oさんの家についての考え方はすごく奥深くステキなのですよ。
他にも例えばうちの改築についてですが、階段を玄関付近か奥の方に設置するかでもめたそうです。
で、Oさん曰く「家は工場とは違う。工場の通路のようにいかに効率的かばかりを考えて家を造ってきてしまったために戦後の家は工場と同じになってしまった。家に入ってすぐ二階へ上がれれば効率的だけど、茶の間、食卓、台所を通って家族やお客さんと顔を合わせて二階に行く…こうして家庭の調和が保たれるんです。」
なんとも拍手を送りたくなるような建築哲学ですね!
そして名言がもうひとつ。
「家は、技術に頼ってしまったらおしまいなんだ。ハートで作らなければならない!」
それについて社長は「良い家を作ろう技術を学ぶのは当たり前だろうに、『技術に頼ったらおしまい』か…。物凄い矛盾だ。すごい。」だそうな。確かにそうだ。すごい。
Oさんに、古い家、についてお尋ねしてみました。
私はいわるゆ古き良き時代を偲ばせるようなおうちを見ると、無償に「残したい!」と思うのですが、“継承すること”と“懐かしいから残したい”とは似ているようで違うと仰ってました。
“継承”の意味としては…
①コストが削減できる
②昔の人がその土地での暮らし・その土地の気候風土に合わせて「住みよい家」を気づいてきた。先人に学ぼうぜ!
③日本人にとっても、日本の環境にとっても木材が適当。
Oさんも以前仰っていたように、古くから日本で親しまれてきた家のカタチが、昔の日本人の自然を慈しむ気持ちや(因みに…日本は空間を“空ける”間取りによって、家屋に自然を取り込んできたのだ、とOさん)人間関係の調和などを(囲炉裏を囲んで家族が自然と集まったり「田の字」の間取りが家族の絆を繋いできたり…とOさん、の知恵を借りたと思われる社長)築いてきたんではと思いますので、(カッコ、おおいなっ!)ぜひともそういった昔の日本家屋の形は残していってほしいな~と思った次第にございます。
うーん、確かに「懐かしい」っていう感情は、単なる執着にもなりかねないのだろうな・・。
でも息抜きとして、流行を取り入れる事は大切だとの事でした。ずーっと「本当に良い家」に住んでいても、いずれは飽きてしまう。だから流行も大切。本当の良さを知るためには、よそ見をするのも大切。って事なんですかね?
A子さんとは席が離れていたため、あまりお話する事もなかったですが…今度ぜひ我が家へ遊びに来て下さい!
という話になり「今うち白壁が剥がれまくってるんですよ~」と美智子さんが漏らしたため、いつかは白壁塗りながら飲み会しようぜ!という事が決定いたしました。
剥がれた白壁に、観やるんが紙粘土を塗りたくってるのです。
あ、でもあれですね。白壁を上塗りする前に、どわーっとでっかく絵を描きたいものですね。
さあ果たして実現するか否か…。
ところで、ここまで書き連ねていてお見合い的な話題が出ませんが、あれですほら「お見合い的飲み会」ですから。ご了承を。
みんなそれぞれワイワイ喋って代行で帰りましたとさ。おしまい。
らん




















